人との繋がりについて少し考えてみました。

学び・考え方

コロナを機に人との繋がりについて、その重要性とそもそも“繋がり”とは何ぞや?など、ぼんやりと色々と考えてしまう時がある。コロナだけが理由ではなく、営業というお仕事を30を過ぎて経験してきた事も少なからず頭の中にねっとりと消化不良のように存在する理由の一つになっていると思う。

人と繋がることができる最適な人数

人間関係の適切な人数については、ダンバー数(1990年代にイギリスの人類学者ロビン・ダンバーが提唱した理論)が広く知られている。人がスムーズかつ安定的に関係を維持することができる人数を指してあり、人間の限度は150名程度と提唱している。ちなみにこの数は霊長類の脳の大きさとの相関から割り出されているようである。他にも人間関係の量に関する理論には「5-15-50-150-500の法則」と呼ばれるものもあり、こちらはソーシャルメディアの研究者であるポール・アダムスが著作『ウェブはグループで進化する』のなかで提唱した法則である。
「5」は家族や親友など、精神的支えや困ったときの助けを求めることのできる相手の平均的な人数。
「15」はその人が亡くなれば大きな悲しみを経験するような人たち。
「50」は比較的頻繁にコミュニケーションをとる人の数。
「150」は人間の頭脳の大きさで決まる、一人ひとりの名前を覚えていてはっきり認識できる人の数(ダンバー数)。
「500」は弱いつながりと呼ばれる、会ったことはあるけれどそれほど親しくない、名前くらいは覚えている人の数です。
最近は、SNSで多くの人と繋がっているが、その数に反比例して多くの人と繋がっていない感覚を持つようになったと思う。さらには大切にしたい人との距離感が“人のつながりをサポートするサービス”によって、希薄になってきているとさえ思う。

SNSとの距離感を保つ

「スマホ脳」の著者であるスウェーデン人の精神科医のアンデシュ・ハンセンは本の中で、SNSが人生の満足度を下げる研究のデータを複数紹介している。例えば、イェール大学の研究者のが、5000人を超える人々の心の健康を2年間にわたって研修したところ、ある期間にSNSに費やした時間が長かった人ほど、その後の数ヶ月間、人生に対する満足度が下がっていたようだ。この結果に驚く人は恐らくほとんどいないと思う・・・。デジタル広告の価値が著しく高まった昨今において、報酬中枢をハックすることは多くのビジネスの成長に直結している。大事なのは自分で選択してSNSと付き合うことで、自分に関していうと、それらを利用する必要性と代償のバランスが後者に著しく傾いてしまったようである。

大切なことは意識を大切な人に向けること

女優のYOUさんとピエール瀧さん「RED Chair+」(寄り道がつくる自分らしさの足跡)で対談で逮捕後の人間関係について(ピエール瀧さんは)このように述べている

疎遠になった人はいっぱいいるけど、(中略)呆れている人はもちろんいるだろうし、「何してんだあいつ」と思う人もいると思うから…なんかすごく肥大化していたと思うから人間関係みたいなものっていうか…そういうのが割とぐっと一気にシンプルに。去った人っていうかもともとそこのファーと周りに人たちっていうのは、こっちが勝手にそう思っていただけで向こうは別に「お仕事上ですから」っていう人かもしれないし…(中略)見渡してみたら「どうも久しぶり」とかの人が周りに立ってくれていた感じがするから。

肥大化した人間関係。その言葉がとても理解できる。大切にしたいことに意識を集中するためには、やはり何かをやめていく必要があると考える。「どうも久しぶり」と言いたい人は私にもたくさんいる。

足立 潤哉

足立 潤哉

人材育成を生業としている30代後半の管理人が、純粋に“善い”と感じたものを残していくためのブログです。 活動拠点:茨城県つくば市

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